ジョイナス最後の戦い

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アサヒ芸能・細江純子コラム 2017-3

卒乳しても息子は乳搾りで大喜び! …G3チューリップ賞 注目馬リスグラシュー、ミリッサ、ソウルスターリング

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 私は毎週金曜に更新される「[ホソジュン(細江純子)の競馬予想ブログ]ホソジュンの舞台裏届けます!」を毎度楽しみにしている。純子のコラムを読みながら食べる金曜のランチは最高だ。嗜好のシモネタに頬が緩みそうになる。あと数時間頑張れば土日だ。純子のコラムを読んでいると、週の業務からの解放の前祝いをしているような気分になれる。しかしこの回だけは違った。

  内容についてはできるだけ触れたくはない。食事中に読むものではないとだけ言っておこう。

 なぜこの回のコラムを見てこんなに生理的な嫌悪感を覚えたのか。自分でも考えてみたが、自分も母乳を飲んで育ってきたからだという結論に落ち着いた。自分が口にしてきたものが、このような扱いをされるのは精神衛生上よろしくない。

 なお注目馬のリスグラシュー、ミリッサ、ソウルスターリングはそれぞれ3着、4着、1着だった。

ローカル開催の時は赤字覚悟で遠征した …G2金鯱賞 本命ヤマカツエース

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 細江純子は騎手として成功できなかった。コラムでは男社会で下ネタに染まっていった自身の姿を自虐的に、しかし滑稽に語る純子だが、彼女にとって騎手時代の思い出は辛いことの方がきっと多かったはずだ。騎手を辞める頃には競馬を嫌いになりかけていたと語っているくらいで、そうした彼女を構成する陰の部分がシモネタコラムの中でもよく見え隠れする。

 この回では赤字覚悟でローカル開催へ遠征したときのエピソードが語られる。そこには、悲愴感に飲みこまれず、苦境を笑い飛ばそうとする騎手たちの姿があった。痔持ちの騎手の「俺は尻もアカジや~」という一言には大喜利力を感じるし、そこに「私は違う穴がアカジです」と切り返す純子の頭の回転にも恐れ入る。

 「私は違う穴がアカジです」というのはおそらく生理のことだろう。しかしながら私は疑問に思う。女同士のシモネタトークでならともかく、男集団相手に生理をネタにして本当に笑いがとれたのだろうか?当然男性には月経がないから、「違う穴がアカジ」と言われてもすぐには生理のことだとは理解できないだろう。そして理解できたところで「これで笑っていいのか?」という困惑が先立ってしまうのが通常の男性の心理ではないだろうか。

 細江純子が生理をネタにして、笑いが生まれる競馬村。やはり狂っているとしか思えない。それとも私が世間という物を知らないだけだろうか?

 なお本命のヤマカツエースは1着だった。

休み明けも総合力でサトノダイヤモンド …G2阪神大賞典 本命サトノダイヤモンド

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 牡馬クラシックが混戦で予想を外すことが多く、結果として各種メディアを通じて受け手に"ウソ"を突き続けていることへの葛藤からはじまる回。

 予想を外して凹む純子に「大丈夫。誰も読んでいない。誰も注目していないから。」という井崎先生。「いや、ホソエさんは注目されていますよ。予想じゃないですよ。シモネタですよ。」と番組ディレクター。そして、今回まだシモネタに触れていないことに気付いた純子は、律儀に自分のお気に入りのネタを披露する。

 [ホソジュン(細江純子)の競馬予想ブログ]と銘打ちながら、純子が予想とは何ら関係ないシモネタを書き続ける理由を我々はこの回から読み取れる。そう、シモネタを求めているのは他でもない我々自身なのだ。シモネタは、純子の読者へのサービス精神が生み出した産物。毎週読者の為に予想を削り、下ネタを盛り続けているのだ。

 そしてこの回は競馬メディアの歪さを現しているようにも思える。細江純子の予想がそれほど注目されていないことを、メディア側はきっと分かっている。にもかかわらず、彼女は予想を披露させられる。競馬メディアで食べていくなら、予想を披露するのが当然と言わんばかりに。

 これは細江純子に限ったことではないだろう。アンカツだって佐藤哲三だって同じことだ。メディアに出演した彼らは予想を披露させられる。確かに彼らの騎手としての経験は我々素人にはないものだ。しかしながら、元騎手たちがそれを予想に上手く反映できるとは限らない。そもそもジョッキーは公正確保のために予想行為を禁止されている*1。引退して予想行為が許されるようになったとはいえ、つい最近まで馬券も変えなかった人たちに予想をさせるというのは、結構無茶なことだと私は思うのだ。

 馬券購入者も薄々感づいているだろう。騎手として実績のあるアンカツや哲三も、予想をさせたら我々と大して変わらないということに。騎手としてG1を勝てば記憶にも記録にも残るが、予想家がG1を的中させてもそのうち忘れられるだけ。そして予想を外せば外すほど彼らは我々からナメられていく。ネームバリューが下がっていく。受け手にナメられてしまったら競馬評論家としての活動にも差し支えるだろう。

 ただ元騎手たちの予想に需要がないとは言い切れないだろう。少なくともそこらのトラックマンの予想よりもネームバリューのある元騎手の予想を売り物にする方が食いつきがいいはずだ。だからこそタチが悪い。

 競馬予想そっちのけで元女性騎手がシモネタを披露しまくるコラムには、こうした競馬メディアの現状への批評性がある。シモネタのために予想行為をなおざりにする純子の姿に、我々は競馬メディアの未来を見出さなければならない。

 なお本命のサトノダイヤモンドは1着だった。

前走の勝利を高評価レッツゴードンキ◎ …G1高松宮記念 本命レッツゴードンキ

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 恒例の息子回。

 3歳にして47都道府県のみならず世界地図と国旗を照らし合わせて遊ぶ純子の息子の"神童"ぶりと、バイブレーションの"振動"をかける井崎脩五郎先生。あたかも純子がバイブレーションで自分を慰めているかのような物言いに、「そうそう、周囲ではなく、私自身が感じていました、シンドウを‥‥ナンチッテ」と返す純子の器の大きさにドンビキだ。

 なお本命のレッツゴードンキは2着だった。3月はチューリップ賞で取り上げたミリッサ(4着)*2以外はコラム推奨馬が全頭複勝圏に入る好調っぷり。シモネタだけでなく予想までも冴えていた細江純子先生だった。

 

*1:中央の騎手が地方のレースを、地方騎手が中央のレースを予想するのは可能

*2:鞍上は同期の福永祐一騎手だった