ジョイナスのカラオケBOX

アサヒ芸能で連載中の「ホソジュンのアソコだけの話」の書籍化、ドラマ化、もしくはアニメ化を願うだけのブログです。

シャニマスの話8

新キャラ・樋口円香の共通コミュ。自分としては浅倉透よりも良かったな、と思う。

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プロデュースして一番印象に残ったのは円香の卑屈さだ。彼女の物事に対する冷めた態度やアタリのキツさが、彼女のもつ卑屈さの裏返しだということがシーズンを重ねるごとに段々と分かってくる。そんな卑屈な彼女がPや他のアイドルたちに感化される姿にすごく心を動かされた。

円香コミュはPの選択肢もよかった。彼はつい本音を漏らしてしまった彼女に対し「すまない」「言いたくないことを……言わせてしまったよな」と謝る選択肢がある*1。自分としてはこの選択肢にすごく感動を覚えた。

村上春樹と心理学者の河合隼雄の対談で、河合が何かと患者に話させたがるアメリカの精神医療に対して苦言を言うシーンがある。「自分の想いを言葉にすることで傷ついてしまう人間もいる」と河合は言う*2。胸が痛むような指摘だが、自分はこうした思慮を他人に普段抱くことができない。だから、円香の気持ちを察することができて、かつ「言わせてしまった」と謝罪ができるPに感動してしまった。

円香のコミュの内容は控えめにいって最高だった。ただ、誰からも支持される様なタイプではないなと思う。序盤の彼女のアタリのキツさは過去最強だ。どれほどのユーザーから刺々しさを許せるほどの共感を得られるかどうかというところだろう。卑屈で刺々しい、といえば黛冬優子。「素の自分を見せたら嫌われる」という彼女の卑屈さは多くのプレイヤーの共感を得て支持につながったのように見える。円香はどうだろうか。私は共感できたし、今後のアイドルコミュ次第では自分は彼女のことをかなり好きになれるんじゃないかと思う。

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Pのことを「ミスター〇〇」と皮肉っぽく呼ぶ姿には可愛げがある。可愛げをもっと見せてほしいものだ。

円香をプロデュースして思ったことはもうひとつある。それは浅倉透の共通コミュの異質性だ。各アイドルの共通コミュは基本的にPの主観から描かれている。Pの視点からアイドルのことを知っていこうという趣旨があるのだと思う。円香の共通コミュもP視点から樋口円香というキャラクターがだんだん浮き彫りになっていくというもので、シャニマスとしては従来的なスタイルだ。一方、透の共通コミュは透のモノローグが非常に多い。アイドルのモノローグはアイドルコミュでは珍しくはないが、共通コミュではかなり異例だと思う。円香のコミュのオーソドックスな構成が、2日前にプレイした透コミュの異質性を際立たせたように思えた。

当初私はシャニマスのことを「プロデューサーに自分を投影し、担当アイドルとの関係に疑似恋愛を見出しニタニタするギャルゲ」だと思っていたが、どうもそうではないなと今は思う。プロデューサーはプレイヤーの分身ではなく、一人の確立されたキャラクターだと感じている。アイドルのモノローグに関しても、プレイヤーのPへの没入感を阻害する手法だと思うし、前述した「すまない」という選択肢に覚えた感動も、Pに自分を投影していないからこそ生まれたものだろう。なんというか、少女漫画を読むようにアイドルとプロデューサーの関係に「萌え」*3を感じている。そういう段階に今自分はいるのだろう。

*1:コミュ「心臓をつかむ」

*2:村上春樹河合隼雄に会いにいく』、1996

*3:今となっては死語だが、自分はこういう他にない。