今期POGの反省として現3歳世代の重賞馬をPOGプレイヤー観点から1頭ずつ振り返ってみようと思う。
まずは世代最初の重賞・函館2歳ステークスを勝ったリンゴアメからいきたい。
リンゴアメ
馬名:リンゴアメ
調教師:菊川正達
馬主:ビッグレッドファーム
生産者:ビッグレッドファーム
戦歴:2-0-0-3
主な勝ち鞍:函館2歳ステークス
デビューは函館の芝1000m。秋以降は全レース1秒差以上の大敗。
夏馬なのか、それとももう走る気をなくしてしまったのか…。
函館2歳Sって狙ってもなかなか勝てないよね…
ここ数年は社台グループが夏の2歳戦に力を入れるようになり、素質馬を夏から使いだすことが増えた。それでもなお社台やノーザンが全く勝てない重賞が存在する。それが函館2歳Sだ。
過去10年、社台系の馬は函館2歳Sを勝てていない。したがってPOG的には非社台系の速攻系を指名すればいいのだが、物事はそう単純にはいかない。
非社台の筆頭といえば我らが岡田繫幸総帥率いるビッグレッドファームだが、BRFもまた函館2歳Sにも苦戦していた。函館2歳ステークスにBRF系列の馬が同レースを最後に勝ったのは2000年*1のマイネルジャパンまで遡る。
また芝1000mデビューの馬が勝ったのも2012年のストークアンドレイ*2以来だ。なんというか、データにこだわる人ほどリンゴアメは指名できない馬だったと思う。
BRF系列はラフィアンやウインならクラブのHPで情報提供してくれるから指名しやすいが、牧場名義の馬だとなかなかそうはいかない。そういう意味でもこの馬の指名は難しい。
リンゴアメの配合
配合的にも何を褒めればいいのか正直よく分からない。強いて言うなら母父のマイネルラヴだろうか。
マイネルラヴはNever Bend持ちの牝馬と相性がよく*3、このパターンの配合でコスモフォーチュン(北九州記念)やコスモヴァレンチ(小倉2歳S・ドリームバレンチノの母)を輩出している。またマイネルラヴ×Never Bendは夏馬を出しがちな配合で、この特性は母父の代になっても見受けられる。母がマイネルラヴ×Never Bendのラブカンプーが夏の重賞短距離戦線で奮闘した姿は記憶に新しいだろう。
マイネルラヴの肌馬にマツリダゴッホをつけるとマイネルラヴ×Never Bendになる。リンゴアメが夏の函館2歳Sに勝ったのも、夏以降凡走繰り返しているのも、このニックスで説明がつくのではないだろうか。とはいえ、これを知っていたところでリンゴアメを指名できるかというと…
がんばれマツリダゴッホ
マツリダゴッホがロードクエストやマイネルハニーをクラシック戦線に送り出したインパクトは年々薄れている。種牡馬成績も影の薄さに違わず低調で、現4歳世代まで3年連続で中央勝ち上がりが10頭を切っている。年々苦しい立場になってきてはいるが*4、リンゴアメやウインアグライアの活躍で速攻系種牡馬として再アピールできたのではないだろうか。踏ん張ってほしいものだ。