それはノーザンダンサーのクロスだ。
ここで注目したいのがノーザンダンサーの父母Lady Angelaで、Hyperion×Abbots Trace(父Tracery)という血統構成。
これと似た血統構成なのがGraustarkの母父Alibhaiで、Hyperion×Traceryという組み合わせ。
このLady Angela≒Alibhaiのニアリークロスの本数を代表産駒4頭で比較すると
ロードクエスト…6本(7×6+7+7+7+7)
アルマワイオリ…5本(7×7+7+8+9)
クールホタルビ…4本(7×5+6+8)
ウインマーレライ…2本(7×7)
となる。
このクロスの本数が多いからロードクエスト、アルマワイオリがすごいというのは単純すぎるかもしれないが。
ボルキロクロスとか、Never Bendのラトロワンヌとか他にもいろいろ要素はあると思うのだが、私的にロードクエスト、アルマワイオリと他のマツリダ産駒との差を分けているのがLady AngelaとAlibhaiのニアリークロスだと思う。ノーザンダンサーの数が多い分だけ血統表中のLady Angelaの数も増えるわけで、そう考えるとLady Angelaの3×2というえげつないクロスをもつノーザンテーストを母方にもってきたロードクエスト、クールホタルビがOP級なのも腑に落ちる。アルマワイオリの場合はノーザンダンサーのクロス(ダンジグ、ニジンスキー)に加えてピルサドスキー、ソシアルバターフライがAlibhaiを持っている。
クールホタルビに関しては「ヘクタープロテクターが悪い」でいいのかも。マツリダゴッホ産駒の配合研究でマツリダゴッホにはヘクタープロテクターと共通する血が多いということを書いたが、逆を言えばそれは早熟気味なヘクタープロテクターが強く出てしまう可能性と直結するわけで…(中央に出走した4/8が勝ち上がってるので勝ち上がりだけを見たら打率のいい組み合わせだと思うが)。
外回りで伸びるロードクエスト、アルマワイオリとは対照的にクロス本数の少ないウインマーレライは「これぞマツリダゴッホの仔」とよぶにふさわしいピッチ走法で小回りをこなすタイプなのが興味深い。
これからもマツリダゴッホ産駒に注目していきたい。