「映像」と「声」の出会い
閃光から一定のタイムラグを経て、音が炸裂する。これが我々の知る花火だ。しかしアニメの世界では、閃光と同時に音が鳴り響く。おもしろいことに我々はそのことを何ら違和感なく受け入れている。余りにも違和感がなさすぎて、リンクした記事を読むまで自分もその事実に気付かなかった。
リンクしたAlternative991さんの記事では、花火の音響について語った声優・音響監督の郷田ほずみ氏(旧H×Hアニメのレオリオ役の人)のインタビューの引用と共に、『グラスリップ』1話で閃光と同時に音が鳴る花火に混じって、光と音にリアルな時間差がある花火が舞い上がるという指摘があった。神社の階段を上る雪哉と祐が見逃す大きな打ち上げ花火がそれである。
これを読んだ当時*1は「何か引っかかる」程度にしか実感できなかったが、数か月経ってようやく気付いた。光と音がリアルにズレた花火の存在に、透子と駆を重ねられるではないかと。
*1:2016年6月