読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ジョイナスブログⅡ

アニメ、競馬など

新年早々今さら帰宅部活動記録感想

アニメ

ある程度名の知れた声優で、「帰宅部活動記録」のキャストを組むとしたらどうなるのだろう。
誰からも頼まれてもないのにプロ野球ベストナインを勝手に選ぶ人がいるように、テレビ放送が終わったにも関わらず「帰宅部活動記録」のキャストを勝手に選び直す人は少なからずいるはずだ。
キャリアがあり、スキルも確かな人が帰宅部活動記録に声を当てればどうなるか、そんな無意味な空想に更けてしまう。そんなことを考えていた時期が僕にもありました。その結果がこれ。

 


安藤夏希 :阿澄佳奈
塔野花梨 :後藤沙緒里
道明寺桜 :戸松遥
九重クレア:佐藤聡美
大萩牡丹 :日笠陽子 
あざらし  :加藤英美里 

 「お、いけるじゃん」

 
「タコワサお持ちしました~」「この人達、ノリだけで生きすぎだよ!」「よし!爪を剥ごう!」
キャラのセリフをアッスや後藤弱さんやひよっちの声に脳内で変換すれば、想像以上の手応えに思わず拳を握ってしまう。
しかし、握りしめた拳は次第に緩んでいく。自分が組んだ夢のキャスト、オールスターが物足りないことに気づいてくる。

なぜなのか。

そんなことは分かりきっている。阿澄佳奈やら戸松遥やらを配したキャストは夢のキャスト、オールスターであって、帰宅部活動記録の完璧なキャストではないのだ。
そう、帰宅部活動記録のキャストは

安藤夏希 :木戸衣吹
塔野花梨 :結名美月
道明寺桜 :小林美晴
九重クレア:千本木彩香
大萩牡丹 :相内沙英
あざらし  :M・A・O

でなくてはならないのだ。


帰宅部キャストは声優初仕事の他メンバーを、有望株とはいえ若干16歳の木戸衣吹さんが引っ張るという危ない陣容だ。
この危うさ故に目を背けたくなる人はいるかもしれない。しかし、その危うさ故に目を離せなくなったのが僕だった。
ヲタクが口を開けて待つ消費社会に投げ飛ばされた10代の少女たちの、青春の危うさ、危ういまでの青春が、そこにあったからだ。


これがシリアスなアニメだったのなら、阿澄佳奈さんやら佐藤聡美さんや加藤英美里さんのようなキャリアもスキルも十分な声優陣で固める必要があるのだろうが、帰宅部活動記録はお気楽なギャグアニメ。(無論ギャグとしてだが)「手抜き」を堂々と描写し、「このアニメ(作画)○枚指定だから」「このアニメ人気に火がつかない」とやたらへりくだってくる。しかもこの主題歌。

「一学期には甘んじてたの クラスのポジション二軍の位置」
と夏休みに自分を変えようと決心する冴えない女の子の気持ちを歌った名曲「二学期デビュー大作戦!!」。
このテーマ曲は正直に言って帰宅部活動記録という作品のテーマには合っていない。帰宅部のメンバーはクラスでは冴えないポジションかもしれないが、別に彼女たちは二学期デビューをしたいわけではない。リア充宣言したいわけでもない。
しかしながら「二学期デビュー大作戦!!」はあることを宣言している。この「帰宅部活動記録」が「クラスの二軍のポジションにいるアニメ」だということを、視聴者に宣言しているのだ。
手抜きしたり、自虐したり、主題歌では言ったもん勝ちの二軍宣言。こんなことをされたら、見ている側はこのアニメに対するハードルを下げざるをえない。B級作品として見ざるをえないのだ。
お気楽なギャグアニメで、しかも自他共に認めるB級作品。こんな状況ではキャストの若さゆえの危うさも許さざるをえないし、許されてしかるべきなのだ。


帰宅部活動記録」のテーマは「二学期デビュー」ではない。
では何なのか。 
個人的には、「帰宅部活動記録」のテーマは「楽しいことをする」だと思う。
帰宅部が「楽しいことをする」部だということは、第一話で桜が言っていることである。
また桜が孤高の存在だった牡丹に声をかけたのも「彼女となら楽しいことができそうだから」である。
視聴者を意識したメタなギャグアニメではあるが、帰宅部の5人には「楽しいことがしたい」という強い目的意識がある。 青春を謳歌してやろうという前向きなエネルギーがある。それ故に桜のしょうもない戯れに他の部員は付き合うし、ただのしりとりが白熱した心理戦になる。

「楽しいことがしたい」というテーマがこのアニメにあるからには、僕はこのアニメは若いキャストである必要があったと考える。 
キャラの「楽しいことがしたい」「青春を謳歌したい」という想い。
それを表現するには、実力派声優の卓越した演技でなく、若いキャストたちの危ういまでの青春でなければならかたった、というのが僕の今回の最大の主張であり、これがアニメ「帰宅部活動記録」の魅力の一部ではないのかと僕は思っている。

GJ部の続編、BS日テレでの再放送決定したので帰宅部もひょっとしたら・・・と思うわけである。
ひょっとしたらのひょっとしたらであるが、そのひょっとしたらを期待したくなるものがあるアニメです。
「まだ見ていない」「切ってしまった」「HDに溜めている」そんな人は、ハードルをすっごく下げて見てほしいですね。おもしろいから。