ジョイナス最後の戦い

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11位:メジロスプレンダーの19

馬名:シホノスペランツァ

父:ブラックタイド

母:メジロスプレンダー

性別:牡

厩舎:栗東・寺島良

馬主:村瀬寛紀

生産:レイクヴィラファーム

シホノスペランツァ | 競走馬データ - netkeiba.com

11位以降は例によって「2歳リーディングサイアー上位10頭の産駒、ノーザンF・社台F・白老F、マル外・持ち込み」が指名禁止になっていたので、今年はレイクヴィラファームの生産馬を狙うことにした。レイクヴィラF生産馬は一部を除いてノーザンFで育成される。とにかく難しいことは考えず、レイクヴィラF生産のノーザン育成馬を指名しようという意図があった。

その中でシホノスペランツァをまず選んだ理由は、まず母メジロスプレンダーの仔だしがなかなか優秀だということ。

そして、VANの2歳馬リポートでノーザン空港の担当者から名前が挙げられていたことが大きい。

メジロスプレンダー19(父ブラックタイド
馴致の頃から順調で、体の使い方が上手な馬でした。馬体にメリハリが出てきましたし、筋肉もどんどんついて、日に日に完成に近づいています。操作性が高いので、どんな競馬にも対応できると思いますよ

ノーザンファーム空港 厩舎リポート|2歳馬牧場リポート2021春|競馬情報ならJRA-VAN

 シホノスペランツァの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

血統はブラックタイド×シンボリクリスエス×トニービンの中距離×中距離×中距離のアドミラブル的な配合。血統の字面からは緩慢で晩成っぽい印象を受けるが、厩舎からは「ある程度早く使える」というコメントが出ているので期待したい。

10位:サツマガイアの19

馬名:ワンエルメス

父:ディーマジェスティ

母:サツマガイア

性別:牝

厩舎:美浦手塚貴久

馬主:嶋田賢

生産:門別牧場

ワンエルメス | 競走馬データ - netkeiba.com

JRAブリーズアップセールの騎乗供覧で1番時計をたたき出した馬。走法から見ても短距離向きで、現在は函館競馬場にに入厩。どうやら函館2歳Sを目指すようだ。

ブリーズアップセール出身馬といえばヨカヨカ、エイティンガール、クリスマス、サウンドリアーナダイワパッション等快速系の牝馬の活躍が印象的。あわよくばファンタジーSフィリーズレビューあたりで稼いでもらえないだろうか。

ワンエルメスの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

種牡馬ディーマジェスティは当初は目立った存在ではなかったが、ここにきて注目されている。岡田スタッドの岡田牧雄氏が「父の特徴に反し、なぜか産駒は柔らかみのある馬がほとんど」、「ディーマジェスティよりディープっぽい」と語るなど馬産地の評価が高く、台風の目になりそうな予感がある。

ただワンエルメスの配合はディープらしいというよりは母父タイキシャトルによってロベルト、サドラーズウェルズ*1の主要血脈を強調するものといえ、毛色も相まってディープというよりはタイキシャトルっぽい印象が強い。

*1:Hail to Reason, Bull Lea, Thatch=Spcial等

9位:コスモメリーの19

馬名:ウインモナーク

父:ビッグアーサー

母:コスモメリー

性別:牡

厩舎:美浦奥平雅士

馬主:ウイン

生産:コスモヴューファーム

ウインモナーク | 競走馬データ - netkeiba.com

本来なら6/13の札幌芝1200でデビュー予定。ところが5月末に右前球節の外側に腫れができてしまったらしくデビューは見送りに。気付いていたらまず指名しなかったでしょう。

指名の理由とはウインで一番育成の評判がよかったから。丸ごとPOGでは「2歳重賞やクラシックでの活躍が期待できそう」と牧場でのコメントがある。ビッグアーサーの産駒にクラシックを期待するのは正気ではないが、それだけこの馬の手応えに自信があったのだろう。

期待とは裏腹にいきなり暗礁に乗り上げてしまったウインモナークだが、症状は回復傾向にあるよう。無事にデビューを果たしてほしい。

ウインモナークの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

配合は‥‥すごい渋い。アドマイヤジャパンシンボリルドルフダンシングキャップ‥‥

母母のダンシングメリーはNorthern Dancerなし。ビッグアーサーはNorthern Dancer4×4なので緊張と緩和という意味では悪くない配合。これ以上のコメントができないなあ…

8位:ダイワスピリットの19

馬名:タイセイディバイン

父:ルーラーシップ

母:ダイワスピリット

性別:牡

厩舎:栗東高野友和

馬主:田中成奉

生産:下河辺牧場

タイセイディバイン | 競走馬データ - netkeiba.com

2頭目ルーラーシップ産駒。

5月の中旬に栗東坂路で54.0-39.2-25.2-12.3の加速ラップを計測し、現在は放牧中。鷹野先生曰く

「調教はそれなりに動けます。もう少し、しっかりしてから、負荷をかけていきたいなということで、成長を促したい」

初陣続々(栗東) : スポーツ報知

ということらしいので、厩舎のハードトレーニングに耐えられるよう成長してほしい。中距離戦線での活躍を期待。

タイセイディバインの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

日高の雄・下河辺牧場の基幹牝馬ロンドンブリッジの孫。菊花賞馬キセキの7/8同血のいとこにあたる。

配合的なことをいえばキセキの方が上だろう。キセキの母ブリッツフィナーレはNorthern Dancer5×4だが、ダイワスピリットはNorthern Dancer4×4。緊張と緩和の観点からすれば、Northern Dancer5・5×4のルーラーシップ相手に相応しいのは前者と言わざるを得ない。

今年は例年と比べてPOGへのモチベーションが高くないので、配合にこだわったリスト作りはしていないし、指名に関しても配合軽視なきらいがありますね‥‥。

7位:ビートマッチの19

馬名:ミント

父:エピファネイア

母:ビートマッチ

性別:牝

厩舎:栗東友道康夫

馬主:石川達絵

生産:ノーザンファーム

ミント | 競走馬データ - netkeiba.com

2020年のセレクトセール1歳セッションで石川達絵オーナーに6600万円で落札された。

石川オーナーが友道康夫厩舎に馬を預けるのはこのミントが初めて。友道厩舎の現2歳世代のラインナップには石川オーナーのみならず、「サトノ」の里見治オーナーのサトノヘリオス、「バローズ」の猪熊広次オーナーのプレストバローズといった今まで友道厩舎とは預託契約のなかった有名オーナーの所有馬が見受けられる。これは友道厩舎と蜜月な関係にあった近藤利一オーナーの逝去に影響されるものだろう。

友道厩舎とサトノ・バローズとの接近はお試し的な意味合いもあるだろうが、近藤オーナー亡き後の厩舎運営を考えると力を入れたいところだろう。ならば酷い馬ではないはず‥‥というのが指名の理由の1つになる。

ミントの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

これだけならサトノヘリオスやプレストバローズでもよかったわけだが、その中から石川オーナーのミントを選んだのは、ミントの配合が気に入ったからだ。

母ビートマッチはKingmamboジェイドロバリー3×3のニアリークロス持ち。Kingmamboジェイドロバリーレッツゴードンキメイショウマンボで一躍有名になったニアリークロスだ。

重厚な血統のエピファネイア産駒が早い時期から活躍するには短距離・マイラー血統の力が必要で、デアリングタクトの母系にはDanzig、エフフォーリアはコロネーションS勝ちのKatiesがあった。これに比類する仕掛けとして、ミントの名マイラーKingmamboの血を活かしたクロスに注目した。

6位:ピュアチャプレットの19

馬名:パープライト

父:ルーラーシップ

母:ピュアチャプレット

性別:牡

厩舎:美浦・宮田敬介

馬主:サンデーレーシング

生産:ノーザンファーム

パープライト | 競走馬データ - netkeiba.com

追分ファーム期待のブレスク(パララサルーの19)のハズレ指名。

現役時代からルーラーシップが大好きで、毎年ルーラーシップ産駒をPOGで指名している。とはいっても初年度のダンビュライトが最大のヒットで、あとは1勝できれば御の字という指名が続いているのだが‥‥

パープライトはNF産のルーラーシップ産駒かつ移動が速そうな良血ということでリストアップした。POG本では4~5月の移動という話だったが、近況は6月移動もあやしそうな感じなのが哀しい。このまま秋以降のデビューが濃厚だろう。

厩舎は美浦の新鋭・宮田厩舎。師はノーザンファーム出身で開業当時から話題となっていた。ただ、グレートマジシャンで結果を出したといっても、デビュー1戦で引退したトレジャーアイルや未だにデビューしていないパープライトの半兄エクセターなんかを見ていると、某池添厩舎のような扱いではないのかと思ったりもする。グレートマジシャンのご祝儀ってタイミングでもないだろうしなあ‥‥。

ちなみに兄弟は体質が悪い馬ばかり。なんとかならないだろうか。宮田厩舎の手腕に期待したい。

パープライトの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

以前、以下のようなルーラーシップ産駒の配合パターン分類をブログで書いた。

 【2020-2021世代・重賞馬】ワンダフルタウン - ジョイナスのカラオケBOX

パープライトはリリーノーブルの全弟なのでノーザンテーストのニアリークロスのパターンだ。ルーラーシップは晩成血統なので、アメリカンな血の強調が早期の活躍には必要なのだろう。

そしてパープライトにはMr. Prospector≒レイズアボーイ4×5のニアリークロスがある。パープライトの属するビーパップの牝系はMr. Prospector種牡馬との相性がよくリリーノーブルの他にもイースター(父エルコンドルパサー)、デウスウルト、バティスティーニ(共に父キングカメハメハ)といった活躍馬を輩出している*1Mr. Prospector≒レイズアボーイはミスプロ系とのニックスの根拠といえるだろう。

*1:重賞で好走するが勝ちまでは至らない馬ばかりだ‥‥