はじめに
アンジャッシュ渡部が不倫騒動を謝罪した。
とりあえず不倫はよくないことだと思う。
私の周りもそう思っているのだろうか。社会人になってから不倫をしている人に出会ったことがない。
その代わり、学生時代には不倫をしている人に何人か出会った。そのほとんどが教員だった。
サボりがちな私を叱責していた中学時代の部活の顧問は、私が卒業して数年後に若い愛人を後妻に迎えたらしい。高校時代の担任も不倫相手の同僚教師と再婚した。
また、私の伯母も教員で、彼女は昔から私の家に来るなり「不倫をしている同僚教師」の話をするのを好んだ。私の記憶する限り、伯母は定年までに5人の不倫教師についての話をした。こういうことがあったせいか、私の中では教員と不倫が結びついている。
小さい頃はなぜ彼女が同僚のプライベートの話にそこまで詳しいのか理解できなかったが、顧問や担任の不倫を知ってからは疑問はなくなった。災害とアラートのようなもので、こちらの都合などお構いなしに発生し、伝播していく。私もその範囲から逃れられない。不倫とはこうした構造の現象なのだと理解した。
不倫をしたことが教員内どころか生徒にまでも広まっていく。本人からしてみればきっと生き地獄だろう。しかしながら公立学校の教員は通例的に4,5年ほどで転勤が命じられる。数年我慢すれば環境の方から勝手に変わってくれるのだ。「だから面の皮が少しでも厚ければ問題ないのよ」と伯母は言う。面の皮の厚かった中学の顧問は、現在市内の中学校で校長を務めている。この世界ではそういう話も広まっていく。
グラスリップ2話
アンジャッシュの渡部のニュースを見ると、グラスリップの2話を見たくなる。2話で描かれる透子たちのすれ違いがまるでアンジャッシュのコントのようだからだ。
透子:雪哉はやなぎに告白すると思っている。
雪哉:透子は雪哉から告白してほしいと思ってる。
こんな感じで2人はお互いの思惑を読み違え、雪哉は透子にフラれる羽目になる。コテっと透子の自転車が倒れる描写も含めて、とてもコントっぽい。
面白いといえば面白いシーンなのだが、雪哉がかわいそうなので笑う気にはならない。こうしたほろ苦い青春を笑い飛ばせるようになるのが成熟かもしれないが、少なくとも第三者目線で笑うのは悪趣味な気がする。
私はグラスリップを一般的評価の989831979764797697682311269863298230932183831297倍くらいは評価しているが、こうしたコメディリリーフ描写については口をへの字に曲げざるをえない。「他者」「不条理」というテーマをなるべく軽やかなタッチで描きたかったという意欲は伝わってきたが、いち視聴者としてはうまくいかなかったように思えてならない。
西村純二最新作「ぶらどらぶ」
VLADLOVE Opening movie "Mai" Ver.
そんなグラスリップの西村純二監督の最新作「ぶらどらぶ」の放映が近づいている。「総監督:押井守」と銘打たれているが、シャフト的解釈をすれば本作品が押井守ではなく西村純二の最新作ということが明白である。
公開されたOP映像を見る限り、お金がそれなりに使われていそうでジュンジファンとしては嬉しい限りである。あまりお金がかかってなさそうな「バミューダトライアングル ~カラフル・パストラーレ~」も随所にジュンジ節炸裂でそこそこ面白かったが、お金がかかっていないよりはかかっているにこしたことはない。押井守の名前を使って本編で気が狂うほどハーモニーショットを連発してほしいものだ。