今週もうさ太郎先生リスペクト*1でブログを書く。
- サリオス
その日、サリオスは豹変した。ビアンフェの作り出した半マイル45.4の激流を追いかけ、追いすがるライバルを突き放す―――衝撃の2歳王者が誕生した瞬間だった。
19年朝日杯におけるサリオスの個別ラップは[12.41-10.61-11.29-11.41-11.76-11.75-11.68-12.11]。スローなレースの中に埋もれていたサリオスの真価がここで露わとなった。ギアチェンジもロクにできないような苦しい状況で他馬をねじ伏せる底力に私は新たなる怪物の誕生を実感した。
この日ビアンフェが刻んだ半マイル45.4秒というラップは安田記念やマイルCSのラップとしても速い‥‥というかこれよりも速いペースだった国内の古馬マイルG1*2はたった4例だけ。そして残念なことに、この朝日杯が彼の生涯においても最も速いペースのレースとなった*3。3歳以降で彼が走ったマイルG1は、いずれも朝日杯より半マイル1秒以上遅い。こういうレースを制する決め手がなかった。こんなタラレバを言っても仕方がないが、今のマイル戦線にもパンサラッサのような馬がいたら‥‥。
サリオスはこれからも語られる馬だろう。もちろん名馬としてではなく、もどかしかった実力馬の一例として。悩める未来のサラブレットたちに、サリオスの姿を見る競馬ファンは少なからず出てくるだろう。その時は彼らに混じって私も語らせてもらいたい。"45秒台のマイル戦を走るサリオスをもう一度見たかった"と。
朝日杯FS(G1) 5走表示 | 2022年12月18日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba.com
阪神移転以降は外回りマイル戦らしく基本的には決め手勝負。ということで本命は◎ダノンタッチダウン。L1000m56.72。L5F56秒台ってこの世代はまだこの馬ぐらいじゃないのだろうか。まだ成長途上で競馬が不器用な馬だが、2歳G1だからそんなことは目を瞑ろう。
ドルチェモアとオールパルフェは逃げにこだらないにしろ、内枠に入ってしまっただけにある程度はポジションはとりたいはず。そうなると1200,1400型の馬のペースに付き合わなければならない。ダノンタッチダウンが付け入るスキはあるはずだ。
レイベリングは1戦1勝なのに人気している。シンリョクカの二匹目のドジョウ狙いを考える人が多いのかもしれない。とはいえL5Fは57.69でL3Fの推移も11.45-10.71-11.03となかなか優秀なパフォーマンスをしているのは今回のメンツでならそこそこ順当な人気か。でも鹿戸厩舎の遠征なんだよなあ‥‥ここはどうしても目を瞑れない。
今回は1400型にはグレナディアガーズ級のパフォーマンスをした馬がいないが、穴っぽいところ選ぶならこのあたりか。時計が優秀だったメジェルダの仔のバグラダス、その2着だった"じゃない方"のFrankel産駒ティニア。オオバンブルマイにも手を回したいところだが、ゆったり仕掛けるルメールとは手が合うのだろうか疑問である。
各馬の個別ラップは以下のサイトからの引用です。
DERBY ROOM | 個別ラップ閲覧サイト derbyroom.jp
- 今週聴いた音楽
Remain In Right / Taking Heads
Aja / Steely Dan
One Nation Under a Groove / Funkadelic
T.A.P.O.A.F.O.M. / George Clinton and the P-Funk All-Stars
Pithecanthropus Erectus / Charles Mingus
冬はジャズの勉強をする予定です。